コラム

【最新米国便り】米セミコンダクター産業

米政府は半導体(セミコンダクター)産業を国家戦略に位置づけ$30Billionを投入。再び、世界のトップへカムバックすると宣言。セミコン各社とIT関連企業は政府のバックアップを受け開発強化と製造設備の刷新に巨額の投資を開始。
インテルはウイルス拡大で定着したホームオフィス向け高速、高機能モバイルPCマーケット対応コアプロセッサーシリーズを開発。プロセッサーには画像処理とAI機能を組み込み、従来より画像処理を二倍、AI演算スピードを五倍に高速化して画像処理、写真編集やゲーム機能を強化。更に、周辺装置を接続するインターフェースのシリアルバス高速マルチポート40Gbpsサンダーボルト4(T4)をプロセッサーに組み込んでUSBをリプレース。本年以降、出荷される70%を越えるモバイルPCはT4内蔵プロセッサーへ移行しAMD MPU搭載PCは激減。
USBマーケットは縮小しT4がマルチポート ハイエンドマーケットを拡大してモバイルPCマーケットの主流へ。
一方、半導体業界は歴史的な構造変化に直面。米IT関連各社はセミコンを自社開発に切り替え脱インテルを鮮明にしてインテルは存亡の危機に。
各社はAI機能を強化した独自のセミコン開発を強化。AppleはCPUとGPUをシステムオンチップに一体化しニューラルエンジン回路を組み込んだ自社開発「M1」をiMacとiPadへ搭載してインテルから離脱。
グーグルは自社開発「TPU」をデータセンターシステムのコアプロセッサーに。
アマゾンはデータセンター向けCPU「グラビトン」を自社開発。
IT各社はIoT、画像処理、マシンラーニング、AI関連アプリケーションに最適化した高機能セミコンの自社開発に踏み切りインテルの汎用CPUの時代は終焉を迎えた。

*画像はイメージです。