コラム

【最新米国便り】2024米大統領選動向

2年後の大統領選へ向け民主、共和両党が若手を擁立し、しのぎを削っている。

民主は人気のないバイデンに替えアレクサンドリア・オカシオ=コルテス(愛称:AOC)でジョーカーを切り必勝の構え。

 

AOCはカリビアンパラダイスの米自治領プエルトリコの両親を持つニューヨーク ブロンクス生まれ。

 

民主はニューヨーク発祥のラテンリズム軽快なサルサにAOCを乗せ旋風を巻き起こすという。

 

33歳の女性AOCは若くしてニューヨーク下院議員10期の現職を破った最年少の女性下院議員。

 

AOCはZ世代を熱狂させ民主党を支持する都市若者の圧倒的支持を得てInstagram、Twitter、Twitchで二千万人以上がフォロー。

 

支持の背景は「格差是正」。現在のシステムを批判し新たな「民主社会主義(プログレッシブ)」をアピール。

 

政策骨子は所得格差是正、大学無償化、国民皆保険とカーボンニュートラル早期実現を掲げ民主党内では極左と見なされているが、その圧倒的人気で支持層を拡大し、発言力は増す一方。

 

進歩派草の根政治家のバーニー・サンダースも一目を置き強力にサポート。

 

2024年次期大統領選挙へバイデンを抑え民主党からの立候補が確実視され共和党は警戒を強める。

 

下院でのスピーチは大きな目を見開き手振りを交えて自己の民主社会主義はイギリス、ノルウェー、フィンランドやスウェーデン寄りと強調。

 

ウクライナのゼレンスキーに共鳴しサポートを惜しまないという主張はビジョン、情熱と先見性に優れ明るく晴れやかでポジティブな思考はLGBT層も虜に。

 

大統領の器には疑問が膨らむもののそのユニークな主義、主張は米政界に新風を吹き込みバーニー・サンダースに出来なかったチェンジが現実味をおびる。

 

プーチンやジンピンにとってゼレンスキーを越える強敵になる可能性を秘め、歴史を変えるファクターと見られ始めた。

 

ケネディやオバマが無名から大統領に上り詰めた歴史の再現が垣間見える。

 

AOCにブレーキをかけるのは共和党フロリダ州知事ロンデサンティス。イタリア系で歯切れのよい反リベラル草の根運動イデオロギー支持者。ヒスパニック、白人富裕層期待の星。

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