【最新米国便り】メディカルチームワーク
米国のナースシステムを支えているのはナースプロテクショナー(NP)やレジスタードナース*と呼ばれる上級看護職。
看護師として一定期間の経験と実績を積み、専門職メディカル大学院で学位をとり国家試験に合格しています。
全米各州でNPによる医療行為が認可され20万人が資格を保有。
NPシステムが導入されたのは1960年代。高額のドクター給与をカバーし医療コストを削減する政府の戦略です。
メディカルドクターレベルの高い専門知識と経験を持ち、ドクターとのディスカッションにも対等に参加します。
ドクターをサポートし患者目線の対応は安堵感に繋がります。過疎地ではドクターの役割も担うといいます。
緊急時を除いて患者への初期対応を任され、あらゆる角度から情報を聞き出して分析し担当ドクターへ引き継ぎます。
そのレポートを基にドクターは患者とNPを交えて話し合い、方針が決められます。
必要に応じ大型スクリーンをセミナーモードに切り替え、複数のドクターを巻き込んで協議を重ねます。
ディシジョン(決定)は一人のドクターではなくNPや多くのドクターと患者も含めたチームワークで決まります。
患者にとってNPのプレッシャーは厳しいものの回復のスピードが実感でき勇気が湧きます。
*ナースプロテクショナー(NP):日本語では「診療看護師」
レジスタードナース(RN):日本での正看護師に値する
