コラム

【最新米国便り】バイデン競争地位戦略

二年後の再出馬を宣言したバイデンの柔和なスマイルに込められた競争地位戦略が明らかになり始めた。

 

経済、製造業構造改革をベースに製造業への投資は半導体と電気自動車(EV)へ拡大。

独自サプライチェーン構築も急ぎ中国を念頭に再び製造業世界トップへの回帰を目指し半導体生産、研究開発に膨大な補助金を投入。

 

インテルの反応は早く、カナダと共同投資して米国での開発製造を開始。中米コスタリカはインテルに10億ドルを投資してサプライチェーン構築をサポート。

 

メキシコは対米輸出工場誘致へ踏み切り、台湾の半導体ファウンドリ「台湾積体電路製造(TSMC)」はアリゾナに大規模な工場を建設。

米政府はUK、EUと日本へ半導体関連投資を働きかけ、中国切り崩しを強化。

 

二年後の大統領選で巻き返しを図る共和党はトランプが名乗りを上げたものの党内は亀裂。「世界が狂気に走る時、正気の避難場所はフロリダ州」と明言した共和党エース・フロリダ州知事 ロン・ディサンティス氏が台頭し、民主党は苦戦を強いられる。

 

11月中間選挙で米国内はレッド(共和党)とブルー(民主党)に色分けられたが下院を制した共和党は民主党政策実行の足かせに。

*イメージ