コラム

【最新米国便り】NVIDIAトランスフォーメーション

Oracle(オラクル)とのパートナーシップを強化するNVIDIA(エヌビディア)は、超高速「H100 Tensor Core GPU」を対話対応AI開発環境へ投入し、オラクルのデータベースと組み合わせてAIビジネスへ参入するトランスフォーメーション戦略。

オラクルのデータセンターに数万セットのH100を組み込むプロジェクトを立ち上げ、数百億ドルを投資。

オラクルのパブリッククラウド「RAPIDS Accelerator」を使い、データフローのリアルタイム高速化をターゲットにハードウェアメーカーからの脱却を図る。

H100を導入したデータセンターはリソース利用最大化を可能にしてコンピューティングをダイナミックに再編成し、作業量に適正なリソースを配分可能にする。
 

オラクルを創業したラリー・エリソンはピープルソフトやサン・マイクロシステムズを買収し、ソリューションビジネスへの転換を目指したものの、取り込まれるのを嫌う優秀なエンジニアに去られて苦慮。

NVIDIAエンジニア達も拘束を嫌うユニークなグループで知られており、オラクルは当面協業で様子を見る模様。


ターゲットは両社によるヘルスケアアプローチ。NVIDIAヘルスケアAIアプリケーションNVIDIA Claraを Oracle Cloud Infrastructure に組み込んでライフサイエンスマーケットを拡大する戦略だがライフサイエンスのビジネス化がネック。

最先端ITベースライフサイエンスビジネスは個人のゲノム情報に特化した個別化治療へシフトしつつあり、リアルタイムにフォローするのは難題。

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